北海道技術・市場交流プラザを続けるにあたって
              地域内交流の試み        
                           97.03
                           シスコン・カムイ 
                           只 石  幸 夫


旭川にも夏の余韻が残る平成8年8月29日、先輩プラザの一人として、忙しい時間を割いて札幌から駆けつけてくれた「北海スターチック(株)」の浜田輝男社長から、自然との共生をテーマに「鶏の強制換羽」の話しを興味深く聞き交流プラザがはじまりました。浜田氏が2ヵ月半後に、今、日本中から注目を浴びる規制緩和の具体例として道民出資の新しい航空会社「北海道国際航空(株)」を道内の異業種交流メンバーを主体に設立されたのも今ふり返れば記念すべき発会と感じています。このように平成8年度北海道技術・市場交流プラザが旭川でたちあがったことに、諸官庁並びに関係いただいたみなさんに改めてお礼申し上げます。

春には旭川リサーチセンターがオープンし、慌ただしくも賑やかな環境の中で11回にわたる事業を無事終えました。地域や道内ばかりでなく中央とも交流がもたれ、1年目としては《見る・聞く》を多彩なジャンルで味わいました。しかし、7ヵ月の交流に参加されたみなさんそれぞれが、目前に迫る21世紀の扉を開くことができそうで行動に移せないジレンマをもったまま初年度を終えた感じではないでしょうか。私見ですがプラザを継続する9年度は個々の情報発進を中心に進めることを提案したく思います。
 地方にも国際感覚が求められ、猛スピードの変革過渡期のなかに自前の情報発進の勇気と挑戦意欲を発揮する必要性を発見できたのもこのプラザの交流からです。個々の企業力を高めるため、参加者それぞれの思いや現状を勇気をもってオリエンテーションし、共感と同意のパートナーを外部からも発掘する年にしませんか。
 豊かな自然を背景とする旭川は『元気つくり』に最適な地域です。旭川医大をはじめ、たくさんの医療関係者や安心できる食糧基地をめざす農業関係者とも容易に連携できる地域です。

2年目のプラザは新スタイルに変革し、医療や農業と連携する地域特性を活かす事業開発を進めることが可能です。みなさんそれぞれの今の仕事に医・農を新しくシステム化させ事業領域の進化拡大にチャレンジできる技術・市場交流プラザとして、常に情報発信をつづけ地域内の交流密度を高める方法で取り組みたく考えます。
 変化には個性的な対応が求められるようです。情報発信をつづける異業種ネットワークの素早さや強さは先発の「北海道国際航空」が示しています。地方といわれる旭川にも溢れるほどの情報がさまよっています。みなさんそれぞれの思いを大切にしてこれらの情報をコンポーネントしませんか。
                           平成9年度も『どうぞ、ご一緒に。』
              
                          





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