戦後復興で活躍した産・学・官システムが近年の国際化にもまれ、足りないものを求め動き
回らねばなるぬ状況に急変しました。北海道は高齢化率全国平均を超えており新しいシステム
による取り組みが求められます。
総人口 千人 65歳以上 年齢3区分構成比率 %
0〜14歳 15〜64歳 65歳以上
全 国 125,864 19,017 15.6 69.3 15.1
北海道 5,699 884 15.4 69.1 15.5
青森県 1,483 247 16.5 66.8 16.6
岩手県 1,420 265 16.3 65.0 18.7
宮城県 2,338 352 16.5 68.5 15.1
秋田県 1,210 247 15.1 64.4 20.4
埼玉県 6,809 718 15.8 73.6 10.5
千葉県 5,824 684 15.4 72.8 11.7
東京都 11,772 1,681 12.7 73.7 13.6
神奈川県 8,289 958 14.7 73.7 11.6
(注):平成8年10月1日現在の推計人口
※ 参考 都道府県別高齢化率 資料:総務庁統計局「推計人口」(平成9年3月)
高齢者や障害者、すべての人たちが心豊かに暮らせるフィールドの点在化
経済不安の中でも、四季の変化を豊かに表現してくれる自然の大地が変わらぬ背景として
存在します。高齢世代を要介護とせず生き甲斐ある長寿世代として元気にふれあえる北海道
つくりを提案します。
道路や公園、河川、様々な施設つくりで福祉インフラ整備と位置付けてますが、この捉え
方を変えるべきです。恵まれた自然と共生できる立地に他との違いを見い出し、高齢者や障
害者、すべての人たちが暮らしに求める本当の豊かさを北海道の各地に点在させる新しい産
・学・官システム展開が急がれます。
点在する地域フィールドからの情報発進によるネットワーク交流の活性化
地域ぐるみの新しい産・学・官の仕組みつくりで中小事業者が本物の豊かさを創りだす取
り組みを元気づけることが急がれます。恵まれた大地を活用できる農はじめ一次産業の復活
付加価値加工への拡大をすすめる二次産業の取り組みに地域の産・学・官が連携する新しい
組合せが必要です。
豊かな暮らしに安全な食と健康をもたらす役割をもち、様々な地域情報を発進してきた活
動的な農業生産者が急速な社会変動にとまどい動揺と不安をもちつづけ一番の犠牲になりか
けています。新しい北海道の農産リーダーと期待されながら、意味不明のリスクを背負わさ
れ農業生産から除外される懸念が急速に忍び寄る現状を知ることが大切です。同じ不安が各
地・各分野にも急速に広まっています。各自の不安感を共有リスクと捉え北海道ぐるみの取
り組みとして課題解決に向かう必要があります。
点在する各フィールド間のネットワーク交流を活性化する情報の共有化が急がれます。
インフラ整備の主目的を「設置すること」から「利用すること」へ変換
点在する各フィールドの生産活動や暮らしの元気さを持続できる方策はこれからの地域ぐ
るみの新しい取り組みにあります。一・二次産業の活性を求める高まりがこれからの本物の
豊かさつくりに必要です。
点在して地域ぐるみの同意と共感を醸成する新しい産・学・官システムは、「利用する」
「つくる」・「工夫する」・「広める」四つの役割が共同で機能を発揮します。大地と恵ま
れた自然をバックグランドに全産業が子どもからお年寄りまでが元気に暮らせる共創に学・
官と地域ぐるみで連携することが必要です。
農や医と他の産学官ネットワークで創りだす「健康で安心な元気に暮らせる長寿社会」
からは世代間をとおす福祉医療ばかりか教育や環境づくりにも地域らしい新システムが創出
されます。
それぞれの特異性を発揮するネットワークの確立には、あるものの活用とヒト、モノ、
カネ、情報を共有化することが大切です。
・高まるネットワーク交流から新しく創出される「元気な北海道の長寿社会システム」には、
インフラ整備のキーワードを「設置すること」から「利用すること」への変換が必要です。